本日、日本時間4月21日午前2時よりAppleの新商品発表会が行われた。そんな中、一番話題となったのが新型『iPad Pro』だ。今回のiPad Proの進化は凄まじくなっているので、それを今回は解説していこうと思う。なお、前回のiPad Pro解説記事と合わせて読んでいただけると違いが分かりやすいので、参考にしてみてほしい。
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こんな方におすすめ
- 新型iPad Proの詳細なスペックを知りたい
- 前回とどう変わったのか知りたい
- 新型iPad Proは誰向きなのか
iPad Pro (11インチ第3世代/12.9インチ第5世代)の詳細スペック
ディスプレイサイズ | 2種類(12.9/11インチ) | ||||||||||||
本体サイズ(高さ×幅×厚さ) | 280.6×214.9×6.4mm(12.9インチ)
247.6×178.5×5.9mm(11インチ) |
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重量 | 682g(12.9インチ)
466g(11インチ) |
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スペック | M1チップ | ||||||||||||
カメラ | 12MP広角カメラ&10MP超広角カメラ | ||||||||||||
バッテリー | 最大10時間 | ||||||||||||
コネクタ | Thunderbolt/USB 4対応USBーCコネクタ | ||||||||||||
セキュリティ | 顔認証 | ||||||||||||
カラー | 2色(シルバー、スペースグレイ) | ||||||||||||
値段/容量 |
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その他 | ディスプレイ加工あり(Liquid Retina XDR ディスプレイ)(12.9インチのみ)
4つのスピーカー搭載 5G対応(セルラーモデルのみ) フロントカメラ強化(12MP超広角カメラ&センターフレーム) |
※データはすべてWiFiモデル
前作iPad Pro(11インチ第2世代/12.9インチ第4世代)との変更点
増えた容量と変わらないサイズ感
容量には新しく2TBが用意された。ノートパソコンのMacBook並みの容量で、誰が2TBも使うねん状態にはなるけどこれからiPadの時代が来ることを見越しての実装だろう。もちろん価格も心身が試されるものとなっている。サイズ感も前回とあまり変わらないが、唯一変わるのが12.9インチの厚み。0.5mmだけ若干厚みが増しているが、こんなに容量大きくても0.5mmしか変わらないなんてヤバすぎる。
MacBook並みのスペック
処理機能にあたるチップであるが、今回はMacBookに搭載されている「M1」チップがこちらのiPad Proにも搭載された。CPUなりGPUなりの速度がかなりアップした。ざっくりいうと処理速度は前回iPad Proに比べて約1.5~2倍増しで早くなった。このことでこれで容量が2TBあっても高速でデータ処理ができるようになっている。ぬかりないApple。
ポートが「Thunderbolt」
こちらもMacBookに搭載されているUSBポート。こちらのポートになることで前作よりも格段に通信速度がUP。おかげでデータ転送が高速になっただけでなく、プロ仕様の外部ディスプレイにも接続が可能になった。
外も内もカメラ強化
超広角カメラ搭載になっただけでなく「スマートHDR3」という世代になったことで、細部がさらに美しくなった。
レンズのレベルが上がったわけでなく、中身の処理レベルが上がった。
さらにフロントカメラも大幅に強化。
画質がアップし、新システム「センターフレーム」が実装。
これによりフロントカメラでビデオ撮影をしている際に、ピントに合った物体が動いても画面のセンターに合わせておっかけてトリミングしてくれるもの。
これにより、動画撮影やリモートワークなどんお手助けをしてくれている。
セルラーモデルで5G対応
セルラーモデルに限ることではあるが、iPhone12シリーズと同じように5Gが搭載。おかげでセルラーモデルの値段も高騰。いつか5Gが常識になるとは思うが、iPadの作業に必要だろうか。今後の通信事業に期待。
1万個を超えるミニLEDでディスプレイ大幅強化
「Liquid Retina XDR ディスプレイ」が搭載された。「ちょっと待って!?!?!?」状態なアナタに説明すると、今回のiPad Proは前作モデルより、1/120の大きさのLEDで画面を表示している。そのミニLEDの数、10000個を超える。12.9インチの中に1万を超えるLED。数字で分かるようにかなり小さい。これによってコントラスト(明るい部分と暗い部分の差)を細かく表現できるようになり大幅アップ。比べてみないとわからないけど、数字に大きく差があるから大きな変化点である。
価格
前回モデルと比較して、全ての容量で1万円以上の値上がりをしている。確かにこれだけのバージョンアップをしているから当たり前ではあるんだけど、おかげでProの敷居は高くなった。特にセルラーモデルで2TBの12.9インチを使おうとすると279,800円で、さらにそこにMagickeyboardを足し合わせると30万円を超えてくる。30万円あったら、ハイスペックなパソコン買えちゃうくらい。ここまで来たかiPad Pro。
注意点:2つ
ポイント
- 「1TB未満」か「1TB以上」の境界線
- 「11インチ」の進化の弱さ
「1TB未満」か「1TB以上」の境界線
1TB以上を選ぶか、それより小さい容量のものを選ぶかで大きな差がでる。M1チップを搭載しているって言ったけど、そのチップの中の「RAM」というメモリにも差が出る。1TB未満だと8GB、1TB以上だと16GBのメモリになって、処理速度が大幅に異なる。これは実際並べて検証しないとどこまでの差がでるかはわからないが、数値からしたら気になる差。おかげで値段も1TBを境に大きく高騰。512GBから1TBだと約5万円の差。これは大きい。
「11インチ」の進化の弱さ
自慢のディスプレイ加工「Liquid Retina XDR ディスプレイ」は12.9インチしか搭載されていない。11インチはこれまで通りの画面。さらに11インチで、1TB以下のWi-Fiモデルを買うと、強化された点はスペックとポートとカメラのみ。しかも1TBを買うとM1チップを駆使したデータ処理の恩恵は低く感じ、先ほど挙げたスペックは評価しずらい。ってなってくると前作よりも1万円以上の値上がり分は、性能でカバーできているのかと考えると、そこはなんとも言えない部分である。
より一層、クリエイター向けモデルになった「iPad Pro」
そもそもProシリーズ自体がクリエイター向けなんだけど、そのブランドや敷居が高くなった。最低でも94,800円で、そこにキーボードを買ったら10万は越えてくる。いくらスペックが高いとはいえ、タブレットに10万円かけれる人はかなり限られることが予測される。また大幅強化されたディスプレイやスペックも、分かる人には分かるくらいだし、正直並べて比べてみなければわからないことも多い。2TBという容量も、M1チップの処理機能も、使いこなせる人は限られてくる。これを100%使いこなせるようになったら、きっとアナタはスーパークリエイターで年収もきっとこのiPadが余裕で買えるくらいになっている。ハズ。
新型iPadは4月30日予約開始、5月後半発売
さすがはApple。発表から予約のスパンが速い。このハイスペックiPad Proに惹かれたスーパークリエイターor物好きな方は品切れにならないうちに要予約。きっと数値やデータだけではわからないことは多いはず。買って検証する余地アリ。